ロボット技術の進化と未来 ~人工知能の進化、人間とロボットが共に切り開く未来の形~

人工知能の進化、人間とロボットが共に切り開く未来の形

前回の記事「ロボット技術の進化と未来 ~最先端技術を活用したロボット社会~」では、最先端ロボットの数々を活用事例を紹介しました。

今回はロボットが飛躍的に進化することになった人工知能と、今まで紹介したロボットたちがもっと私たちの身近になったとき、人間とロボットが共に切り開く未来の形について、過去と現在を交えながらお伝えします。

ロボットと人工知能(AI)

身近になりつつある人工知能(AI)及び人工知能を搭載したロボットたち

ロボットの発展の背景には人工知能の発展があります。
もちろん前の記事で紹介したソフトバンクのPepper(ペッパー)にも人工知能が搭載されています。
最近では2016年4月に将棋のプロ棋士とコンピューターソフトが対決する「電王戦」も注目されていました。将棋界では2013年に初めて現役プロにハンデなしで人工知能が勝利した後も日々進化を続けています。
また、囲碁界でも米グーグル社の研究部門が開発した囲碁人工知能「アルファ碁」が韓国のトッププロを破ったことでも注目されました。
囲碁はチェスや将棋に比べ初手から決着がつくまでにあらわれる局面の数が非常に多く※1、ハンデなしで人工知能が勝利するのは10年先と言われていましたので、このニュースは世界が驚くようなことでした。
この「アルファ碁」は自ら学習を繰り返す技術を採用しており、人工知能が一気に進化したと言われています。
囲碁人工知能の分野ではグーグル社だけでなく、フェイスブック社も参入するなど、人工知能開発競争は世界が関心を持ち、注目している分野になります。

※1 初手から決着がつくまでの局面の数はチェスが10の120乗、将棋が10の220乗あるのに対して、囲碁は10の360乗通りあると言われています。

人工知能(AI)とは ~人工知能の定義~

人口知能に関してwikiでは冒頭で以下のように書かれています。

人工知能(じんこうちのう、英: artificial intelligence、AI)とは、人工的にコンピュータ上などで人間と同様の知能を実現させようという試み、或いはそのための一連の基礎技術を指す。
引用-wikipedia

厳密には違うかもしれませんが、噛み砕いた1つの説明事例としては「人間と同じように過去の経験から学習して、次に同じことをしようとした場合に過去の経験を踏まえて(失敗するかもしれないが)より最適な動きを実現するために最善の一手を試してみる」といったところでしょうか。

では、そういった学習機能を持ち、私たちの身近にある人工知能は何があるのか、以下ご紹介していきます。

身近な人工知能(AI)

スマホ×人工知能

私たちに身近な人工知能はスマホの中にあります。

Hey,Siri

CMでもおなじみ「Hey,Siri」。
「Hey,Siri」はiPhoneが提供している人工知能です。Siriは話しかけた言葉だけでなくその意味も理解し声で色々なことができるようになります。
「メッセージを送りたい」「週末の東京の天気は?」「タイマーを30分にセットして」など、会話と同じようにSiriは認識することができるのです。

「Siri」はiPhoneのみの人工知能になりますのでアンドロイドをお持ちの方はSiriを使うことはできません。

OK Google

アンドロイドの人工知能は「OK Google」。
こちらも音声認識の機能ですが、おしゃべりの相手にはなってくれるSiriとはちょっと異なります。
最初に「OK Google」と話しかけて起動させることができ、CMのように「ここから近いコンビニ」など話しかければお店の検索やルートを教えてくれます。
また、「予定明日10時渋谷」といったように「予定」「時間」などのキーワードを入れるとGoogleカレンダーが立ち上がり予定を入力することができます。

銀行×人工知能

人工知能型コンピューター>Watson(ワトソン)はIBMが開発した質問応答システム、意思決定支援システムです。
ワトソンは、自然言語処理と機械学習を使用して、ビッグデータ分析などで質問の答えを導き出します
この人工知能ワトソンの日本語版が登場し、三菱東京UFJ銀行三井住友銀行等に就職が内定したというニュースが流れました。
Wotsonは複雑な質問に対し解釈可能なすべての意味を評価し、質問の内容を判断する人工知能です。
回答を導くために必要な解は、あらかじめ読み込ませたビッグデータをもとに行います。
今回の銀行業務では1500項目の質問応答集、表計算ソフトで800シート分の業務マニュアル、過去の質問応答履歴などです。
これらすべての情報を分析し、質問の内容に照らし合わせて答えと解決方法を提示同時に裏付けとなる証拠を検出します。
銀行ではコールセンターで顧客との実際のやり取りにWatosonを採用し始めるということですが、ゆくゆくはコールセンターだけではなく、銀行の事務処理や法人営業などでも活用していきたいと考えているそうです。
引用-日本経済新聞電子版

自動車×人工知能

以前の記事で運転手なしで走行する自動車を紹介しました。
自動運転車「ロボットタクシー」が切り開く未来 ~交通弱者を救え~

自動車の自動運転化は自動車業界の人工知能の集大成と言えるのではないでしょうか。
シリコンバレー周辺ではすでに自動運転車が走っていますし、記事にも記載している通り日本でも実証実験が行われるようになりました。
運転手を必要としない自動車が実用化される、遠くない未来に実現するのかもしれません。

お掃除ロボット×人工知能

上記で述べた人工知能の定義として「過去の動きから学習してより最適な動きを実現する」と置くのであれば、お掃除ロボットも正に人工知能を搭載していると言えます。

一般家庭用に発売されたばかりの頃のお掃除ロボットは学習というよりは事前に決められた(プログラムされた)パターンのみの行動(お掃除)ではありましたが、近年のお掃除ロボットは学習機能を持ち、お掃除ルートなどを記憶してより最適なお掃除方法(ルート)を算出したり、過去のパターンを元により最適な組み合わせパターンを算出するようになっています。

人工知能を搭載したお掃除ロボットしての有名どころは以下の製品でしょうか。

iRobot ロボット掃除機 ルンバ

TOSHIBA Smarbo(スマーボ) スマートロボットクリーナー

シャープ ロボット掃除機 ココロボ プラズマクラスター搭載 ハイグレードモデル

人形ロボット×人工知能

やはり「ロボット」というキーワードで一番、私たちがイメージしやすいロボットは人形ロボットかと思います。

まず、(人工知能を搭載していない)単純なロボットがいつ誕生したかというと日本においては1928年の「學天則」が人形ロボットが初めて誕生した年と言われています。
※詳しくは「ロボットの起源と歴史 ~過去を知ることで見えるロボットの今と未来~」をご参照下さい。

そして、人工知能を搭載した身近な人形ロボットで言えば、ペッパー君の誕生でより身近になったと言えます。
ペッパー君はここ最近、本当にイベント会場や大型ショッピングモールなどで見かけるようになりましたよね ^^

人口知能を搭載した身近な人形ロボットとしての有名どころは以下の製品でしょうか。

ソフトバンク ペッパー君

先ほども書きましたが日本でおなじみの人工知能搭載人形ロボットといえば、やはりペッパー君だと思います。

ちょうど先日、人工知能の学習プログラムを活用したペッパー君のけん玉チャレンジの動画が公開されました。
※詳細は「ペッパー君のけん玉チャレンジ ~ロボット x 人工知能による機会学習の可能性~」を参照下さい。

ペッパー君がけん玉チャレンジしている動画はこちらになります。

ちなみに、ペッパー君はロボット専門でない企業向けにも、各社がカスタマイズして独自の動作をプログラムしたオリジナルのペッパー君を開発できるようになっています。
また、カスタマイズはできなくとも標準機能のみでOKであれば、一般の人でもレンタルして借りることができます。

Palmi(パルミー) 二足歩行 コミュニケーション ロボット

成長するコミュニケーションロボットとして、搭載カメラで顔を認識した人の名前を覚え、知っている人(家族や友人)を見つけると名前で呼びかけたり、集合写真を撮影してくれます。

Musio

Musioは英語教育用ロボットという位置づけで米AKAが開発したコミュニケーションロボです。
こちらのロボットに搭載されている人工知能は同社が開発した人工知能「Muse」が使用されています。

ロボットと切り開く未来の社会

ここまで様々なロボットの進化と今の姿をお伝えしてきました。
まだどれも開発途中の技術ですが、人工知能を有したロボットと共存する未来はそう遠くないことなのかもしれません。
こうした技術は私たち人の生活を豊かにする反面ほとんどの職種はロボットに置き換わることができると言います。
オックスフォート大学の教授が提出した論文では、あと10年で消える職業、なくなる仕事が話題になっています。この論文によると20年以内にはアメリカの現行職業の内、47%がロボットに置き換わることができるという予測がされているそうです。
日経 人工知能 なくなる仕事
引用-日経電子版

また、文部科学省提出資料の中にあるアメリカの研究者がニューヨークタイムズ紙で語った予測では「2011年度にアメリカの小学校に入学した子供たちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」と言っています。
日本でも同じことが言えるかは不明ですが、少なくとも私が小学校入学したときに、「システムエンジニア」や「プログラマ」という職業は、登場はしていましたが一般的ではありませんでした。

インターネットが一般に普及してここ2、30年足らずの間に、私たちの生活は劇的に変化しました。30年前にスマホという携帯できる端末を1人1台もつような未来を想像した人は一体何人いたでしょう。
同じように、人工知能という技術が台頭し飛躍的に進化している今、この先の未来は私たちの想像を超えたものになる可能性が大いにあると思います。

人工知能の進化とともに、私たち人も人の強みを活かし進化していく必要があるのではないでしょうか。

人工知能に関するおすすめの本

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最先端技術を活用したロボット社会

プロフィール(当メディアの運営者 兼 筆者)

保育園協会の園長から「ITで保育業界を変えたい」と相談を受け、保育士と協力し合い、保育以外の業務を自動化し、保育士が保育に専念できる環境を創り上げる。

そして、保育の現場で子ども達の個性=無限の可能性を育む環境に関る中で、大人社会でも同様のことはできないかと考え始めたところ、「こどもも大人も凸凹(違い)を認め合える社会」の実現を目指すNPO法人オトナノセナカに出会い参画する。

現在はNPO活動と並行して、フリーランスエンジニアとして自分が得意とする「IT」x「教育」x「子育て」の分野を中心に活動を開始する。様々な人がお互いを認めて高め合い、創造性が渦巻く楽しい世界を目指して。

プログラミングレッスン・教室、IT研修・教育、ITコンサル・マーケティング、IT(技術)相談・支援、システム開発(WEB・スマホ)、保育園IT化、子ども・子育て関連事業など