子供とプログラミング教育  ~その2:ロジカルシンキングを鍛える~

子供がプログラミングを学ぶ≠将来プログラマーになる

その1では世界と日本の子供へのプログラミング教育をお伝えしました。

プログラミングを学ぶことはプログラマーを目指す人のためのものと思う方もいるかもしれませんが、現在ではその認識は変わってきています。
プログラミングを学ぶことイコールプログラマーになることではないのです。
例えば、子供の頃ピアノを習っていた人が全員ピアニストを目指しているわけではありませんよね。
それでもピアノが子供の習い事として人気があるのは、音楽としての人気ももちろんですが、楽譜を覚える短期的な記憶力の発達や、右手と左手で違う動きをすることによる脳の発達、音を聞き分ける聴覚の発達といったピアニストになるためだけではない能力の発達があるからです。
プログラミング教育も同じです。
子供がプログラミングを学ぶこと鍛えることができる能力があるのです。
それが今日子供のプログラミング教育に注目が集まっている一つの理由です。

今回はその能力の一つロジカルシンキングをお伝えします。

ロジカルシンキングとは

ロジカルとは論理に適っている様論理的という意味です。つまりロジカルシンキングとは論理的に考えることを言います。
例えば、相手になにかを伝えるとき、支離滅裂に話をしてしまっては伝えたいことが伝わりません。
これを論理的に考えることで相手に伝わる話を組み立て相手に伝わりやすい話し方で話をすることができるのです。
これはよく社会人になってロジカルシンキングの教育研修を受け、ビジネスでの課題解決交渉ごとに使われる考え方です。
物事を整理し、ツリー型やピラミッド型にして順序良く考え、問題解決を図っていくのです。

プログラミングとロジカルシンキング

では、なぜプログラミング教育を受けることでロジカルシンキングを身に付けることができるのでしょうか。
プログラミングは実に素直です。プログラミングに漏れがあっても重複があっても何らかの障害が発生します。
そしてプログラムは曖昧な記述でも動きません
何がしたいかを具体的に考え順序立てて構成し記述するという一連の流れを正確に行う必要があります。
これがプログラミング教育による論理的思考力、ロジカルシンキングの確立につながります。
また、自分でプログラミングをしてできたものが動かなかったり、自分の意図と違う動きをしたりした時には、なぜ動かなかったのかなぜ違う動きをしたのかを考え、どうすれば修正できるかを順序立てて整理し、実際に修正をする必要があります。
これがロジカルシンキングの考え方と重なりプログラミング教育によって鍛えることにつながるのです。

子供とロジカルシンキング

このような考え方を子供の頃教育する必要があるのかと考える親もいるかもしれません。
ですが、ロジカルシンキングは自ら考え行動する事ができるようになる考え方です。
子供の頃から論理的な考え方を教育し訓練することで、誰にでも分かりやすく説明できるための技術を身に付けることができ、困難な問題が目の前に立ちはだかった時も自ら考えようとする力をつけることができるようになるのです。
もっと現実的な話になると、小学校教育の一環としても文章問題ロジカルな考え方が必要になってくることがあります。
中学受験にも知識だけではなくロジカルに考える問題が出ることもあるそうです。
日本の教育は記憶や暗記をするスタイルが多く、ロジカルシンキングを学ぶ機会が多くないのが現状です。
そんな中、子供へのプログラミング教育はロジカルシンキングを学ぶいい機会になるのです。

その3では、クリティカルシンキングについて書きたいと思います。


クリティカルシンキングを鍛える

世界と日本の子供へのプログラミング教育

プロフィール(当メディアの運営者 兼 筆者)

保育園協会の園長から「ITで保育業界を変えたい」と相談を受け、保育士と協力し合い、保育以外の業務を自動化し、保育士が保育に専念できる環境を創り上げる。

そして、保育の現場で子ども達の個性=無限の可能性を育む環境に関る中で、大人社会でも同様のことはできないかと考え始めたところ、「こどもも大人も凸凹(違い)を認め合える社会」の実現を目指すNPO法人オトナノセナカに出会い参画する。

現在はNPO活動と並行して、フリーランスエンジニアとして自分が得意とする「IT」x「教育」x「子育て」の分野を中心に活動を開始する。様々な人がお互いを認めて高め合い、創造性が渦巻く楽しい世界を目指して。

プログラミングレッスン・教室、IT研修・教育、ITコンサル・マーケティング、IT(技術)相談・支援、システム開発(WEB・スマホ)、保育園IT化、子ども・子育て関連事業など