作業効率化で脱残業【(株)ランクアップ】~女性が働きやすい職場の取り組み~

残業なしでも売り上げアップ~株式会社ランクアップ~

株式会社ランクアップは20代から50代の女性をターゲットにした化粧品を扱う会社です。

ランクアップの終業時間は午後5時、5時を過ぎると次々と社員が退社していきます。
残業ほぼゼロですが9年連続増収しています。

この会社の社員の大半は女性で、約半数は子どもをもつ母親だと言います。
残業が無く子どもが居ても働きやすい環境は、子どもを産んでも働き続けたいと願う女性からはとても魅力的な環境だと思います。
今回はWBSで紹介された残業を無くすためにとことん仕事を効率化する、その手法を記載します。

徹底的な無駄排除その1~スケジュールは先着制!~

クランクアップ社員のスケジュール管理は社内ポータルで行われています。
そこでは社員全員のスケジュールを確認することができますが、スケジュールに空きがあれば社長のスケジュールでも勝手に会議等を埋めることができます。

全員の空き時間を調べて、空いている時間に会議を入れていいというルールです。
社長にお伺いを立て、会議に参加する全員に調整をし、連絡をするという面倒な調整は必要ありません

徹底的な無駄排除その2~資料はシンプル簡潔に!~

会議で使う資料、以前はパワーポイントで作成していたということですが、現在はワード1枚で簡潔に済ませます。
社内会議で使う資料には、エクセルやパワーポイントを使って色を付けたり画像を使ったりすることを禁止しています。
エクセルやパワーポイントを使って装飾や画像を入れて作成してると一つの会議資料作成に3~4時間かかっていたと言いますが、ワード1枚にして10分ほどで作成できるようになったと言います。
見栄えを気にせず最低限の資料で会議を行うことで、資料作成の時間を短縮しています。

徹底的な無駄排除その3~社内メールはお疲れ様ですも不必要!~

ほんの些細なことかもしれませんが、社内メールでお疲れ様ですは不必要というルールもあります。
要件から簡潔に記載することで、見る方も必要なことだけを確認することができます。
1通にしてわずか2秒ほど。そんなに実際に効果は無いかもしれませんが、こうした意識をすることが無駄の排除に繋がっていくのかもしれません。

社員からの改善のアイディアが上がりやすい仕組み ~改善提案1件あたり500円~

こうしたルールはすべて社員のアイデアです。
ランクアップでは社内改善提案を出すと採用不採用に関わらず1件当たり500円支給されます。
1年間で600件ほど改善提案が集まっていると言います。
社員全員が考える環境を作ることで、業務の効率化に一層磨きをかけているのです。

顧客の声には徹底して時間を割く

無駄の排除、作業の効率化を徹底する会社ですが、絶対に手を抜かない部分もあります。
それは製品に同封されている顧客からの要望やクレームが書かれたはがきを読むことです。
ひと月に1000枚くることもあるというそのはがきは、1通1通内容をしっかり確認し、顧客の声から製品につなげた例もあると言います。
顧客からの意見は会社にとっての財産で、そこに時間を掛けることは絶対に必要だという想いです。

このように、会社にとって何が無駄で何が必要なのかをきちんと見極めていくことが、売上アップにつながっているのです。

アフターファイブの充実が売上に繋がる

定時に帰ることができるメリットは社員はもちろん会社にもあります。
早く帰ることでアフターファイブが充実し、家族と過ごす時間が増えたり、スポーツジムに通ったり、映画を見たりすることができます。
そしてスポーツジムや美術館の入館料等の費用を福利厚生として会社が一部負担しています。
仕事以外の体験をすることで発想力が刺激されて色々なアイデアが浮かぶようになり、そのアイデアで面白い優れた商品を生み出すことができます。
その評判が評判を呼んで、無理して残業して営業しなくても勝手に売れる仕組みができたのです。

勿論、最初から全てうまくいっていたわけではありません。
上から残業禁止を押しつけても、社員はなかなか納得できません。
そのために、ボトムアップの提案型を採用し、社員自らが考え、実践しようと思える環境を作っているのです。

こうした取り組みが残業無しに繋がっており、子どもが居る女性も働きやすい環境が整っています。

会社の将来を作る働き方をどこの会社も考えて行く必要があるのではないでしょうか。

引用-WBS

プロフィール(当メディアの運営者 兼 筆者)

保育園協会の園長から「ITで保育業界を変えたい」と相談を受け、保育士と協力し合い、保育以外の業務を自動化し、保育士が保育に専念できる環境を創り上げる。

そして、保育の現場で子ども達の個性=無限の可能性を育む環境に関る中で、大人社会でも同様のことはできないかと考え始めたところ、「こどもも大人も凸凹(違い)を認め合える社会」の実現を目指すNPO法人オトナノセナカに出会い参画する。

現在はNPO活動と並行して、フリーランスエンジニアとして自分が得意とする「IT」x「教育」x「子育て」の分野を中心に活動を開始する。様々な人がお互いを認めて高め合い、創造性が渦巻く楽しい世界を目指して。

プログラミングレッスン・教室、IT研修・教育、ITコンサル・マーケティング、IT(技術)相談・支援、システム開発(WEB・スマホ)、保育園IT化、子ども・子育て関連事業など